第1章

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「江蓮、って言ったらどうする?」 「えっ?びっくりする」 いや、びっくりするなんかでは済まない。卒倒するだろう。 「へへっ。江蓮がびっくりするとことか見たことないから、びっくりさせてみたいなぁ。でもね、違うよ。あのねぇ、隣のクラスの美奈川君!」 無邪気にこう言われると、やはり辛い。 時々思う。凛のことが好きだ、と言ってみようかなと。でも、昔家族みたいだと言われてからは、止めようと自分の中で押さえつけてきた。この関係も無くなってしまうかもしれない。そう思うと、家族のままでいいと切実に思った。こいつが幸せならいいと。 「江蓮は好きな人いるの?」 「えっ?」 絶対、言わねぇよ。 傷つけたくないからな。お前を。
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