紫×黒

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人間はどうしても寂しい時がある 言い換えたら人恋しくなるとも言う。 まさに今、俺はそんな状況にある 昨日会ったのに なぜか今、無性にアイツに会いたい その思いが強くなって 気づいたら足はアイツの家に向かっていた ピンポーン 「はーい、…えっ!どうしたん?」 すごく驚いた表情だった やっぱり迷惑やった? 連絡もせずに行ったから? そんなネガティブなことばかり考えていたら 「まぁ、入りや」 少し呆れたように言った。 あぁ、やっぱり迷惑なんや… もう帰ろうとしたら 「なにしてるん?」 優しい声で俺の腕を引いて抱き寄せた。 たったそれだけの事が嬉しくて、 俺の瞳には涙が溜まっていく。 「寂しかったんやろ?来てくれてありがとな」 ポンポンと頭を撫でるから とうとう俺は涙が溢れてしまった。
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