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ガキンッ。
地面に剣先が当たり、鈍い音が鳴った。
青年はそれを紙一重で回避していたのだ。
後ろに飛び退いた勢いでフードから青年の素顔が覗いた。
その瞬間、セレスと、辺りの野次馬達とが一斉に、
「な…!?」
驚きの声を漏らし、動きを止めた。
それは青年の素顔が、あまりにも目を引くものだったからである。
まるで空のように蒼い髪と、宝石のターコイズを思わせる鮮やかな瞳。
誰もが目を見張る風体に、その場の全員が思わず見惚れてしまった。
「…よく分かった。なら、こうしよう。」
青年が言って、セレスはハッと我に返る。
解けかけていた構えを素早く直すと、青年の動きを待つ。
「お前が勝ったら盗賊でも何でも好きなように扱え。だが。」
青年は言葉を句切り、マントの中に手を入れた。
そしてすぐ、マントの中からそれが姿を現す。
青年の手には、セレスの持つそれよりも幾らかは短いが、剣が握られていた。
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