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「あれ、町田くん?まだ帰らないの?」
「今村先生。人、待ってるんで。」
「ふーん。早く帰りなよ~」
「はいはい。先生は?まさかまた、悠くんに手伝い頼もうとしてるわけじゃないですよね?」
「え?ち、違うよ?見回りだって!」
「あ、そう。なら良いんですけど。」
オレだっていつも手伝いを必要としてるわけじゃないし!ってふて腐れる目の前の人物に目を向ける。
ほんとにこの人、年上?
しかも教師って。見えねぇー。
てか、思いたくない。
目の前の人を見ていると同時に思い浮かぶのは、今はいないクラスメートの姿。
彼がこの人のことを話す時、嬉しそうだけど、同時にいつも辛そうだ。
それでも想い続けるのは、この人がそれだけ魅力的ってことなんだろうか。
…オレには全然わからないけど。
「先生ってさ…どうして悠くんにばっかり手伝いを頼むの?確かに優しいし、真面目だから頼まれたことはしっかりやる人だけど。」
「…町田くん?」
ふと、気になったことを聞いてみる。
当の頼まれた本人は、なんだかんだ嬉しそうだし、いいんだろうだけど。
「贔屓は良くないと思うんですよね。
それに…、
もし、都合が良いからとか使えるからとか、そういう理由だったら、友人として許しませんよ…?」
あれで、意外と傷付きやすいんですから。
ないがしろに扱われちゃ、たまらない。
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