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××××××××××××××××××××××××××× 「あー、一紀、怒ってるかな…。」 結構時間がかかってしまった。 泣き出すんだもん、あの子。 やっぱり、断る瞬間は苦手だ。 でも、あの子の姿がいつかのオレに重なってるようで、ほっとけなかった。 あーもう、ほんと、やっかいだ…。 「ごめん遅く…、え?」 教室のドアを開けると、そこに一紀はいなくて。 いたのは、今村先生だけだった。 「先生?どうしたんですか?」 まさかここで会うとは思わなかったから、少し緊張する。 「見回りで。まだ残ってる人がいるみたいだったから。」 「え!すみません。さっさと出ます。…あと、一紀、いませんでした?」 「町田くんなら、さき帰ったよ。」 「は?まじっすか?」 あいつ…待ってるって言ったくせに、薄情な…。 …オレもさっきの告白でだいぶ気力使ったし、さっさと帰ろう。 オレが残ってたら先生も帰れないだろうし。 「えっと、じゃあオレも帰ります。すみませんでした、遅くなって…。」 「オレはさ、」 教室を出ようとすると、先生が話し出した。 振り返ると、真っ直ぐこっちをみる瞳。 いつになく、らしくない真剣な表情。 …先生?
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