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瞼がなくたって彼らは眠りを本当は知っている。
「この間は助けてくれてありがとう」
黒縁眼鏡と帰る彼女を待ち伏せた。
男は成り行きを面白そうに見守って、
僕らを見比べる。
「彼は君のことが好きなんじゃないよ。
只、今だけ、興味があるだけだ」
「そうかもね。だから?」
彼女の答え。
片方だけのピアスの煌めきと残像。
僕は孤独を愛した。
彼女も……。
どうせ、
つまらない負け惜しみなんだろう。
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