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ある屋敷の地下に存在する座敷牢に、一人の少年が監禁されていた。
少年の手足には金属製の枷が嵌められ、顔には目隠しが覆われていた。
少年の体躯から判断するに、十二~三ぐらいの齢だろう。
少年の名は茉莉。
監禁されてもう六年になる。
茉莉の生活は六年間一度も変わったことがない。
食事、入浴それに排泄までもが決められた時間で行われてきた。
それらの行動は茉莉が枷から解放される唯一の時だった。
だが、目隠しは六年間一度も外されたことはない。
茉莉は今日もこの日常を送るつもりだった。
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