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毎日、日向はやって来た。
「かすみ、今日はモンブラン。」
「かすみ、今日はマロングラッセ見つけた!」
と言って、私の好物ばかり買って来てくれた。
といっても、栗のスイーツって探すが毎日になると難しいらしく…
『甘栗むいちゃいました』が2日1回持って日向はやって来た。
頼んでもないのに…
1か月経って退院する頃には、5個も余ってた。
なんだか可笑しくて…
今まで、近過ぎて見えていなかっただけなのかもしれない。
日向って、背は高いし、以外とイケメンだったりする。
優しいし、話していて面白い。
少し天然で、お陰で甘栗むいちゃいましたが余るぐらい。
そして、時々私の事をイジメてくる。
昔私が犬に追いかけられて泣いた話や、運動会で転んで泣いた話…
チクっと刺して、結局笑わせてくれる。
まるで、仔犬の甘噛みみたいなものかもしれない。
そんな日向との平凡な会話や、天然な行動、優しさに、私はリラックスして笑って生きるという大切な事を忘れてるぞって、日向から教えてもらったような気がした。
そして入院から丁度1か月、退院の許可が下りた。
支払いをしていると、日向が迎えに来た。
まだ午前中だっていうのに。
「日向、ありがとう。
仕事は?」
「うん。辞めた。
もう、田舎に帰ろうと思う。
かすみ、2人で帰ろう?
のんびりバカやって、肩肘張らずに一緒に生きて行こう?
けっこ…」
「日向バカ?
ここで、このタイミングで…
うん?
けっこ…?」
確か今、結婚って言おうとした?
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