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「りょ、りょーちん!?どうしてここに!?」
余りに突然の登場に驚いて声が裏返る。
ていうか、このタイミング、もしかして聞いてた?
「葉が美琴くんを引き連れてこの公園に入って行くのが見えたからな。キミ、柊 美琴くんだろ?」
「あ…三上先輩?去年の生徒会長の…」
「そう、覚えててくれたんだ」
「だって、三上先輩は絶対権力者だったから…」
りょーちん、去年の生徒会で何してたんだよ…
「でも、どうして僕の名前を?」
「美琴くんは有名だったよ?とんでもなく可愛い子が入ってきたって」
「そんな…可愛いだなんて…」
可愛いと言われて真っ赤になった美琴くんは、恥ずかしそうに俯いた。
りょーちんに可愛いなんて言われたら、そりゃテレるよな。
りょーちん、爽やかイケメンだし。
しかも生徒会長だったわけだし。
例え特別な感情がなくたって、ドキドキするに決まってるよ。
「りょーちん」
「ん?」
何気なく名前を呼んだ俺に視線を移したりょーちんと目が合う。
その瞬間、俺は昨日のことを思い出して顔を赤くさせた。
そうだった…。
俺、昨日りょーちんとも…。
「なんだよ、葉?そんなに顔真っ赤にさせて…。昨日のことでも思い出した?」
「ふへぇ!?き、昨日のことって!?」
「なんだよ、忘れたのか?俺の部屋で気持ちいいことしたろ?」
りょーちんのバカ!
何で言うんだよ!
ますます顔を赤らめた俺の頭を優しく撫でながら、りょーちんは美琴くんを見た。
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