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「こんなに感じておいて、よくバリタチなんてほざけるね」
「うるさい!」
「どうせしたこともないくせにその場しのぎで言ったんでしょ?」
ニヤニヤしながら碧の指が体中を這う。
俺はその擽られるような感触に思わず声を出してしまいそうになるのを、唇を噛み締めてこらえていた。
くそっ!
負けてたまるか!
「そんなに必死に声出すの我慢なんかして…。ネコの素質充分じゃん。っていうかさ、さっきみたいに可愛い声出しちゃえば?」
「か、かわいい、声とか、いうなっ!」
た、確かにさっきはヘンな声を出してしまったけれど、断じてかわいい声ではない!
かわいい声っていうのはな、父さんが恥じらいつつも顔を真っ赤にさせて俺のレロレロ攻撃に悶えながら声をあげてる様の声だ!!
「あれ?兄さん、何の想像したんですか?一段と大きくなりましたよ?」
「な、なんだっていいだろ」
「どうせ、悟さんのことでも想像したんでしょ?」
「ち、ちがっ!」
これ以上碧に弱味を握られてたまるかっての!
「嘘ばっか。悟さんのセッ クスシーンなんか想像して、兄さんのエッチ」
「なっ!?そんなの想像するわけ…」
「ほら、何もしてないのにまた垂れてる。あーあ、ほんと腹立つな」
チッと舌打ちした碧が、俺から出た透明なものを人指し指で掬いとると、見せつけるかのように俺の目の前に持ってきた。
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