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「ただいま」
バイトを終え、家に着くと静かに玄関のドアを開けた。
午前2時も回ると流石に誰も起きてはいないみたいで、外から見た限り部屋の電気は消えていた。
亮はまだ1時間あるみたいだから帰りは一緒にはならなかった。
ていうか、明日も大学あるのに働きすぎなんだよな、りょーちんは。
ああ、もしかしてあれか?
彼女にプレゼントでも買うつもりなのか?
大変だねぇ、彼女持ちとやらは。
まぁ、俺には全く縁のない話なわけだけど…。
つか、そう言えば、今日俺、りょーちんとキスしたなぁ。
って、すっかり忘れてたけど、あれはどういうつもりだったんだろう?
なんか野々宮くんのいざこざがあったせいで、その意味を聞くタイミングも失っちゃったしさ、後日とか今更な感じがして聞く気にもなれないよな。
うーん、まぁ考えても分からんことはほっとこう。
深い意味なんてあるわけないんだから。
それよりも…と。
今日の晩飯は何ですかな?
リビングに入り電気をつける。
「やった!オムライスだ!」
ダイニングテーブルに置かれたオムライスを見てテンションが上がった。
しかも『ようLOVE』なんてケチャップで書かれてるし、テンションが上がらないわけがない。
LOVEだって。
父さんったら、俺の方がLOVEだってーの!
あー、俺も父さんのオムライスにLOVEMAXって書きたかったよー!
なんてニヤニヤしながらレンジで温めると、スプーン片手に頬張った。
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