第1章

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いつものようにいつも通りに[ヴァンガード]の自動ドアを抜けてカウンターの前に。 いつもの店員さんが受付にいなくて『見ない顔だな。』とは思ったけどもそれほど気にもせずに受付を済ませようと声を掛けた。 「いつものブースがいいんだけど。」 会員カードを見せながらそう言ってカウンターの上に置いてあるチケットを物色する。 割引クーポン付は人気なのか売り切れみたい。 思わずため息を溢す。 「!・・・すいません。今日は埋まってて・・・」 その店員は受付リストと睨めっこしながら空いているブースを探してくれたみたいだけど、どうも目当てのブースは埋まってるみたいで。 代わりに新ブースのカードキーが出される。 「新ブース?…高いンじゃないの!?」 前回予約したよなぁ?自分。 と慌てて差し出されたカードキーを押し返す。 「常連に馴らしとして無料になってます。」 さらに押し返したカードキーを掌に握らせて店員はニヤリといい笑顔でそう言うと新ブースに案内してくれた。
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