カレーライス

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カレーライス

彼女は太陽がサンサンと輝く砂漠を思わせるキラキラとした褐色の肌の持ち主でした。目は漆黒の宝石。長い巻き毛をいつも頭の上でセットしていました。私の第一印象はとてもエキゾチックな方。いつも笑顔で真っ白な歯が魅力的。 イギリス英語のようなアクセントがある。どこから来たのだろう。 アメリカ英語のアクセントと少し違うな。多分私と同じくらいの歳だろうな。結婚指輪してないけど独身なのかな。好奇心満々の私。 暖かい日だけど、足首まで隠れる黒いワンピースに黒いコート。靴も黒の皮靴。喪中かしら。好奇心旺盛の私は初めてあった彼女を頭のてっぺんから足先までじろじろ見てしまいました私は半そでの薄い生地のワンピースで足にはサンダル。 もう直ぐ礼拝が始まる時間。もう皆席についている。礼拝の最初に賛美歌。彼女は透き通ったアルトの声の持ち主でした。 私は彼女と教会にて15年前に知り合いました。初めて行った教会で、誰も知らなくて後方の席に座った私の隣に彼女が座ってました。礼拝が終わった後話をする機会がありました。彼女はカリブ海の小さな島国出身とのこと。元英国の植民地だったので英語が イギリス英語であること。アメリカに移民して20年弱。私と同年代で、黒い服が好きだとのこと。 いくら暑くても黒しか着ないそう。オレンジとか黄色も似合いそうなのにな。ずっと独身な 理由は理想が高いから。彼女の理想の人を聞いて大笑いしてしまいました。 そんな人いないよって!両親が小さい頃に亡くなったけど、兄弟姉妹がアメリカ、イギリス や母国に散らばっていて、姪や甥も沢山居るって写真を見せてくれました。 アメリカに移民したお兄さんを頼って着たこと。お兄さんの家の直ぐ近くに一人で住んでいて、 私の住んでいる町からそう遠くない事。 毎週教会で会って話をして、しばらく経たないうちに毎週水曜日仕事後に会って食事をするようになりました。天気のいい日は少し遠出してモールに行って買い物して食事したり。 私の家族とも親しくなりました。私の子供達は高校生と大学生になっていて、私もやっと 自分の時間が持てる時期に来ていました。
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