第十一章:封じられた過ち・前

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 生意気な口調を変えようともしない。 瑤子の気を惹(ひ)こうと、躍起になっている証拠だ。 (前から思い込みが激しいと思ってたけど……)  尚斗の気持ちが解らないわけではないだろうが、どこかで彼を “自分のもの”と勘違いしているのだろう。 幼なじみとは、得てしてそういう感覚があるのかもしれない。  共有した時間の分だけ相手をよく知っていると思い、自己と同列に置くようになり、同化してしまう。 そのうちにそれは本人を“所有”している気にさせるのだろう。
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