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俺と関わったりしなければ、きっと葉月は園部の後継者として販売促進部のトップへと昇り詰めるはず。
彼女の未来と……俺の未来が交差することはない。
ゆっくりと瞼を持ち上げて、縁側から見つめた夜空には下弦の月。
なぁ黒田君。
やっと君の想いが俺にも理解出来たよ。
本当に大切な人だからこそ、男ならこの身を盾にしても、自分がボロボロに傷ついても。
───守るべきなのだと。
たとえその思いが二度と交わらないと分かっていても、走り出した思いを止めることなんて出来ない。
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