第1章 密事

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柔らかい入り口を、ゆっくり押し広げて進んでくる感覚が背筋を震わせる。 我慢ができなくて、せかす私の腰を押さえつける手が力強い。 ふとした仕草が、荒っぽくてすきなんて、私は自分がここまで征服されたがってた事を初めて知った。 全ておさまったところで私の口を塞いで律動を始める。 初めに必ずちょっと強めに突かれるから、声が出る。 これも絶対ワザとだ。 「っ!…っ…!っふ!」 ギシギシと軋む机の音が鼓膜を刺激して、子宮に到達していく。 ぶつかる肌の衝撃、ガタガタと振動する椅子、履いたままのハイヒールが床を擦る音も。 全部が感度を上げていく材料になる。 永遠に終わらないでほしい。 このまま本物の獣のようにずっとつながったままで過ごせたら… 私は ただ、この歪んで始まってしまったこの恋を  愛に昇華できるのに…
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