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傍にいたい。鳴海に触れたい。その笑顔を全部私が受け止めていたい。
怖いくらい焦がれる自分を意識しながら、私は冷静になる。
今の私のままじゃダメ。
どんどん弱くなって我儘ばかりの私では、この先、鳴海に甘えるばかりになってしまう。
そして、鳴海からも幻滅される。
甘やかしてくれるから好きになったんじゃない。
優しいから好きになったんじゃない。
私が好きになった鳴海をちゃんと意識して、そして、どんな私になりたかったかを思い描いてみる。
鳴海とどんな風に過ごして行きたかったかを想像してみる。
公私共に、一緒に歩いていけるパートナー。
いつも隣で肩を並べて、笑顔を交し合える関係。
そこには、我儘も甘えも必要ない。
必要なのは、揺るぎない自信。
愛されてることへの自覚。
そして相手を信じ切る心の強さ。
それなら、今、私に出来ることは、たった一つ。
――頑張ろう。
私は心にそう誓いを立てた。
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