嵐がやって来た。

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「太陽君おかえり!久しぶりだねー。なかなか帰って来ないから、ヒナさんが心配していたよ?」 「…………はっ!?お前……何………何やってんの?………人の家で」 「…………何?何って………見たら分かるでしょ。料理だよ」 「…………言いたい事はいろいろあるが、お前は俺の家を火事にするつもりなのか?いいからどけ、俺がやる」 「ほんと!?やった、僕太陽君の作る料理大好きだよ。何を手伝ったらいいかな?」 …………俺、疲れてるのかな。結月にデッカいふさふさの尻尾が見える。 というか、他に考えなければいけない事がある筈だ。 …………何でこいつはここにいる? うん。先ずはこれだよな。 「なあ……結月、お前なん、「はい、太陽君に代わってって」……はあ?………もしもし」 「もしもし~?太陽君?パパだよ、ヒナだよー!元気にしてた?太陽君がなかなか帰って来ないから、僕も平太も心配なんだからね?たまには帰って来てよ~」 …………ヒナ。相変わらず心配性だな。まあ、それだけ俺を可愛がってくれているのも分かっているんだけど。 血の繋がらない俺を、平ちゃんと二人で大切に育ててくれた。誰が何と言おうと俺の愛すべき家族だ。 「…………でね、聞いてる?太陽君。塔子さん達海外勤務だって言うし、結月君を一人暮らしさせるのも不安だって言うから。太陽君のところなら結月君の大学も近いし、いいんじゃないかって」 …………嘘だろ。良くねーよ。ヒナ、せめて俺に先に聞いてくれ。
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