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私はあっくんの鼓動を包み込むように
あっくんの胸に手を置いた。
すると、あっくんはその上から私の手を包むように自分の手を置いた。
こうやってあっくんとゆっくり過ごす時間も大好きだった。
「そう言えば、あっくん。今日、お母さんからメール来たよ」
「何だって?」
「いつもみたいに節子おばさんと一緒にいたみたいで、二人とも変わりないかって」
「またつるんでるのかよ。いっそのこと一緒に住めばいいんじゃねーか、あの二人」
「ホントだよね。節子おばさん、お父さんより長い時間お母さんといるし」
「だよな。親父さんに申し訳ねーよ」
「そんなのいいよ。おばさんとはこれからもずっと一緒に……」
そこまで言いかけると、あっくんが笑う。
「だよな。お互い、末永い付き合いになるしな」
私は黙って微笑み返した。
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