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「田部さんて、飲めるクチだよね?」
西川課長は私の横で、穏やかな笑顔を浮かべた。
私の踏ん切りがつかないのろのろとした歩調に合わせてくれている。
ここまで来たら……
断れないな、と思った。
嘘をついたのは私だし、
何だか今は……
課長の優しさが身に染みた。
こんな風に、男性から優しくされたのって……
久しぶりかもしれない。
「言っておきますけど、結構強いですよ?」
私は歩調を少し早め、
西川課長の歩調に合せた。
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