「ねえ。それでも……」 二つの勇気

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彼は早くアルコールが届かないかと、 子供のようにに店員の動きを横目で見た。 私がその様子に笑うと、 再び携帯の振動が伝わってきた。 その振動はあきらめが悪く、随分長い間震えていた。 緊急だろうか。 少し不安になって、思い出した顔は 森野ひかる 彼女に何かあったのではないかと不安になったので、 私は「すみません」と課長に断りを入れてバッグを引き寄せた。 中から携帯を取り出して画面を覗く。 私はそこに表示された名前に 携帯を落としそうになった。 【青木凌雅】
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