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「来週、彼女をランチにでも誘ってみるわ」
「ったく、女はランチが好きだな」
「そうよ、好きよ」
「食ってる間中、ずっと話してるんだろ?」
「そうね、ずっと話してる」
「何をそんなに話すことがあるんだよ?だいたい森野なんて毎日会ってるじゃねーか」
「会社じゃできない話よ」
「なんだそれ」
彼は呆れた様子で短く言うと、私の身体を引き寄せてベッドの中で一番居心地のいい体勢を整えた。
「……眠い。俺はおしゃべりは得意じゃねーよ。寝る……」
彼は私の首筋に唇を落として目を閉じた。
「おやすみ……」
私が彼の閉じた瞼(マブタ)にキスをすると、
彼はすぐに寝息を立て始めた。
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