【あっくんの企(タクラ)み 編】

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ひかるは気付いているんだろうか。 子供みたいに俺に尋ねるその声が とろけるように甘いことを。 早く最後の一手を打ってくれないと、 俺が我慢できなくなって 俺の企みが台無しになる。 仕事なんてとっくにやる気も失(ウ)せてるが、 俺はその最後の一手を引き出すために、 もったい付けてとぼけて言う。 「もう少しだけど、どーしたんだよ?」 ひかるの見せる表情がたまらない。 その顔に書いてあること…… 早く……言えよ。
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