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あっくんと夕飯を食べ終え、
私はソファで紅茶を飲みながら、
デスクで仕事の手を動かすあっくんに今日の田部さんとのランチのことを報告していた。
「へえ……。あの男と彼女がね」
あっくんは手を止めて私を振り返った。
「そうなの。なんだかすごくロマンチックな感じだよ?ずっと抱いてた想いが通じた……って感じだし。お互いがお互いのために変わった……っていうか……」
自分で言いながら顔が綻(ホコロ)んでくる。
すると、それとは逆にあっくんは少し冷めた顔で私を見た。
……あっくん?
私が首を傾けかけると、
あっくんは拗(ス)ねたように言った。
「……俺たちはロマンチックじゃなかった?もっと、ロマンチックが良かった?」
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