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「さーて、食べましょ。食べましょ」
節子ばさんがやっとケーキにフォークを伸ばす。
そして、その横で母もフォークを手に取った。
ケーキを口に入れた節子おばさんはとろけるような笑顔を見せて、私たちに言った。
「で、いつなの?」
「いつって何が?」
あっくんがガトーショコラの最後の一口を私の口に運びながら言った。
「式よ。式!いつ頃になりそうなのよ?」
あっくんのガトーショコラを口を開けたまま待っていた私は、その言葉で目まで大きく見開いた。
「おばさんてば!ちょっと……」
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