【あっくんの 願い】 

12/19
前へ
/19ページ
次へ
「もうっ!あっくん!!」 私は真っ赤な顔であっくんの腕を何度も叩いた。 「内田さん、すみません……」 そして、私が代わりに謝る始末。 「っとに、色ボケした男は困るよねえ、思い込みが激しくって。ねえ、ひかるちゃん」 私はそこで顔の赤みをより一層深くした。 思い込み…… ではないから。 あっくんと私の相性がいいことは…… 本当だから。 私の顔色と反応を見た内田さんはそこでがっくりと肩を落とし、 「……何か、完全に負けた気分」 と、あっくんに薄らと笑顔を見せた。 あっくんはそれに満足そうな笑顔で応えていた。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

666人が本棚に入れています
本棚に追加