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「もう、ダメ……」
長い、長い風呂を終えて
俺たちはペットボトルの水を手にしてソファに倒れ込んだ。
「もうダメ……」
ひかるはもう一度小さな声で呟いた。
横になったひかるの身体は呼吸が乱れてまだ上下に揺れていた。
さっき焦(ジ)らされた分いつもよりも熱くなってしまった。
「大丈夫か?」
俺はペットボトルの水を一本分飲み干してしまった。
「もう動けない……」
ぐったりするひかるの頬を指の背で撫でながら少し反省する。
「今日はこのままこっちで寝るか?」
「……うん」
俺はソファをベッド仕様に変えてひかるの横に寝そべった。
たまには仕事に手をつけない夜があってもいいと思った。
特に今日は
どういうわけか
ひかると一緒にいたいと思った。
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