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翌朝――
まだ薄暗い早朝に目が覚めた。
いつもより随分早く寝たせいもあったかもしれないが、
変な……夢を見てしまったからかもしれなかった。
俺はため息を一つ吐き出した。
ひかるはまだ眠っている。
夢の続きを見ようと思って再び目を閉じるものの、
頭はぼんやりしているのに、なかなか寝付くことが出来なかった。
仕方なく、喉が渇いていたので水を飲むことにした。
そっとソファから抜け出し、足音を立てないようにキッチンへ移る。
まだ薄暗い部屋には冷蔵庫の中の明かりも眩しく感じた。
キッチンのカウンターにもたれて水を飲んでいると小さな声がする。
「あっくん……?」
見れば、ひかるがソファで上半身を起し、部屋を見回しながら俺を探していた。
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