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「ご飯、もう出来るからね~」
そう言ってキッチンに戻って鍋をかき回すひかるを少し見つめて、上着を脱いだ。
上着はひかるに言われてから皺にならないようにすぐにハンガーに掛けるようにしているが、
この時は昔みたいにソファに放り投げた。
その気配に気付いたひかるが後ろを振り返って鍋をかき混ぜていた手と当時にIHの熱源を切った。
「こら、ダメでしょ?」
ひかるが上着に手を伸ばしたところをすくい取るようにひかるの身体を抱きしめる。
「……あっくん?」
「ひかる……。疲れた」
俺はひかるを抱く腕に力を入れた。
「じゃあ……早くご飯にして、お風呂入る?お風呂、先にする?」
早口になっているあたり、ひかるは俺の言おうとしていることには気付いているはずだ。
「こっち……」
俺はひかるのカットソーの襟元から手を入れた。
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