男子高校生 西園寺圭の真実の恋番外編 ~雨~

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「御堂くん、ここの学校はすべり止めで入ったんだってね。それなのに首席ってすごいと思ってさ。僕はギリギリのラインで、やっとだったんだよ」 「へぇ、そうなんだ」 「どうしてもここに入りたかった。吹奏楽をやりたかったから。まぁヘタクソだけどね」  えへへと笑って、俺の顔を見つめてくれた。町田の大きな瞳に映る俺は、どこか困った表情をしていて、それが居たたまれなくなり、すっと視線を逸らす。
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