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状況を整理しよう。
あの魔女っ子は浮遊の魔法を使えるほどの怪物、でありながら学校では落ちこぼれと認識されている。
つまり力を隠している。
どんな事情があるかは知らないが、この情報があるかないかでは見え方が百八十度変わってくる。
あいつは力を隠しておきたい。
ならそれに協力する立場を手にすればいい。
秘密の共有。
それだけでもあいつの中で俺の存在は大きくなるはずだ。後は適度に役に立てばいい。そこから唯一無二の大切な人、まで成り上がれば後の『魔女』、いやいやそれどころか世界のトップである絶対女王にまでなってくれるかもしれない。
「……そう、か……」
「?」
勝った。
手に入れた。
人生の勝ち組へのチャンスが舞い込んできた! これを適切に利用すれば世界を手に入れるのだって時間の問題だぞ!!
「ふふ、ふふふふふ」
「なに突然笑い出してんだ? 気持ち悪い」
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