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四科市の繁華街の場末、入り組んだ路地の先に居を構える小さな喫茶店。その名前は「喫茶ひまわり」。(以下、ひまわりと呼ぶ)風変わりな場所で営業している割にはなぜか潰れず、風変わりな常連客と風変わりな一見がやってくる、そんな風変わりな喫茶が「ひまわり」である。
かといって、「ひまわり」の店主である「東雲 昴」自身が風変りかといえばそういう訳でもない。東雲昴は少々無頓着で多少鈍感な所はあるが、中の上くらいには容姿の整った男性である。今年で26歳になる東雲昴が個人経営の喫茶店を営んでいるのかは後々判明するとして、彼は今、喫茶店の営業をしながら子育ての真っ最中である。
東雲昴が育てている子ども、名前は「漣」。ある日、「ひまわり」の裏口で行き倒れていたのを東雲昴が保護した。小学校低学年ほどの身長であり、頗る頭のいい少年であり、容姿もジ〇ニーズの如く整っている。また、拾った当初は年齢不詳だったものの、漣本人から10歳だとカミングアウトされている。そして、漣本人や自治体の情報から総合すると、捨て子であると判明し、拾ってしまった責任感から東雲昴自身が後見人兼養父(保護者)となった。
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