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「おはよう」
どんなに機嫌悪くても挨拶だけはちゃんとするんだよなーこいつ。
箸を軽く水で洗い、食器用布巾で拭う。
それを食卓越しに手渡しつつその場に座り、蛍が用意してくれた朝食を一瞥してから、目の前で手を合わせる。
「いっただきまーす」
「...ん」
俺の声に一瞬こちらに目を向け、直ぐ様食事に手を付ける。
それを見てから、俺も朝食へ箸を運ぶ。
「ぶふwwwうめえww」
あまりの美味さに吹き出す俺を牛乳を拭いた後の強烈な悪臭を発する雑巾を見るかの如く、冷めた目を向ける蛍きゅん。
「....笑う意味が分からない」
いやね、美味すぎた時の反応って人それぞれだと思うのよ。ね?
叫び出す人もいれば、悶絶する人もいる。
俺は吹き出す人。ただそれだけ。
俺が心の中で美味すぎた時の
反応について短く語っていると、蛍が箸を置き顔の前で手を合わせた。
「ご馳走様でした」
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