Round No.4

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いつの間にやら飛び込んでいた赤提灯が揺れる 親父の集う店。 「お姉ちゃん、飲みすぎたらあかんでー」 何でかここのオヤジは大阪弁。 「いいの、今日はいいの! べろんべろんになってやる!」 「お姉ちゃん、かなんわぁ ちゃんと帰ってやぁ」 ビールは思いの外美味しかった。 なんか、どこか吹っ切れたのかもしれなくって。 「なんや、お姉ちゃん、失恋でもしたんか」 「してないっス」 やけに絡んでくるのは関西のノリなんだろう。 遅い時間になるにつれ 満席になる赤提灯。 席を追われるように放り出された頃には やっぱり出来上がった私。 「そういえば、お前は飲むなって、言われてたッスね」 あのとき 匠くんに電話で助けて、と言ったのは 隣にいる倉内翔に飲み込まれてしまいそうになって 思わず助けてほしくなったから。 別に匠くんとどうこうなろうなんて これっぽっちも考えてなかったノダ。
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