Round No.4

8/30

13172人が本棚に入れています
本棚に追加
/237ページ
お店の中には緑がいっぱいだった。 観葉植物というものデショウか。 私はあまり詳しくはないのだ。 「私初めてきましたよぅ、ありがとうございます」 「は?あんた普段何食べてんの?」 「いや、パンとか、おにぎりとか」 「あ、コンビニ派」 コクコクと頷いて差し出されたメニューを開いた。 美味しそう、全部美味しそう! なんですが…… 「私、レモンソーダ」 「……奢り甲斐のないやつね」 「すみましぇん」 まぁ、いいわ、と店員を呼んで ランチセットとレモンソーダを頼んでくれた内田くんは 「とにかく、事務長のことは片付いた、ってことよね?」 わたしの頭をなでなでしながら微笑んだ。 「うえ」 「あ、泣かないで!話してからにしなさいよ 昼休みなくなっちゃうじゃないの」 「あぁ、…そうですよね」 えっと、何から話せば…模索しながら。 「昨日、副院長様からの電話でちょっと不思議なことを言われたのデス」 私はコップの水を口の中へ流しいれた。 「不思議なこと?」 「匠くんが、彼女がおっぱい、じゃなくていっぱいいるよ、的な」 あんたねぇ、とつまんないところに突っ込みつつ で、簡潔に、と注意を飛ばした。
/237ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13172人が本棚に入れています
本棚に追加