第4話 カタメの世界

15/34
前へ
/34ページ
次へ
竹山が質問をする前に、注文した皿がどんどん並んでいく。 松波は肉を次々焼いていき、向かいの皿と、自分の口に入れていった。 「松、何か、今日よく喰うな」 ごくんと喉を鳴らしてから、松波が言う。 「昨日から、仮眠しか取ってないですし。糞野郎さんが見つかれば、泊まり込み になりますから、体力つけとかないと。梅林寺さんの様子気になります?」 にやりと笑った顔に、竹山は肉を焼く。 「さっきもお話ししましたけど、仲良く仕事してますよ。僕なんて、いらないぐらい、四係の皆さんは優秀ですから」 松波が、肉をひっくり返しながら言う。 「現場で、的確な判断と対応が出来て、周りの人間の心情も読める。だから、皆さんの信用を得れたんだと思います。竹さんの指導が、良かったからでしょうね」
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

77人が本棚に入れています
本棚に追加