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「なら、もう連絡を取る必要はないですよ」
四カ月前、花房診療所で見たのと、同じ表情だった。
「竹さんの、大阪行きが決まった時の心配は、ないですから」
自殺を考えず、職務をまっとうし、誰かを救っている。
……もう、自分が構わなくても大丈夫なのだ。
「そんな顔するなら、何で、止めなかったんですか」
松波の声で、我に返る。
向かいの緩んだ顔に、言葉が出てこない。
「警察辞めろって、今からでも言えばいいのに」
ほほ笑んだ松波に、竹山は顔を下に向ける。
「……入院してる時、言った。聞きゃしなかったけどな」
「今の竹さんが言えば、聞いてくれると思います」
竹山は言葉を返さず、焼きすぎの肉を口にしていく。
「ふたりより、今の小学生の方が、もっと上手くやってますよ」
「……んで、そういう風に」
「ふたりが、分かりやすいから。そのくせ、頑固なところもそっくりですよ」
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