幕末技術者

3 野望

「次は、画像だな」

Pictureのフォルダを開くと、いくつか家族の写真が出てきた。

「これが写真。写真もデジタル情報にして保存できるの」

「凄い綺麗に撮れているな。しかも色付きか」

「コントラストとかRGBとかのカラーバランスもいじれて、それまでは専門職の手で現像するときにやっていたことが誰もがパソコン上にでできるようになったの」

「すごいな。白と黒しかなかった俺の時代とは大違いだ。ここに写っているのが貴様の家族か。この奥に写っているのは車だな」

「ハイブリッドのいい車だよ。ガソリンで走る車が一世代前は主流だったんだけど、地球環境にいい車として、水素の力を利用したものや電気で走る車が次々と発売されている。さらに、情報技術によって、自動運転システムを搭載した車もあってね、人が運転しなくても事故なく走ることができる。ただし、高速道路専用で、まだ一般道では安全性は確保されていない」

「自動運転だと。そうすると、軍事技術はどうなっているのだ」

「この間自衛隊の基地祭に行って撮ってきた動画があったな・・・ああ、これこれ」