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「えぇっ!? マジっすか!速水(ハヤミ)先輩!」
自分の方に向けられる好奇心の目に対し、俺は違うと言いつつ日向(ヒナタ)の方へ近づく。
「…おいヒナ!お前のその言い回し誤解を生むからやめろ。」
「えー?嘘は言ってないと思うけど?りゅーちゃんと瞬昔っから仲良かったじゃん。仲良すぎてもう、周りから見ても親友より恋人って表現のが合ってたと思うなぁ、オレは。」
ヒナは自分で言った言葉に納得して頷く。
…おいおい、俺とあいつ、そんな風に見えてたのかよ、全くもって実感が…、
「なっちゃんもそー思うでしょ?」
考えてる間に、日向は夏樹(ナツキ)にも問いかける。その上、周りの後輩達まで2人の周囲に集まって真剣に話を聞こうとする始末で。
俺は何とも遣り切れないような気持ちのまま話を聞く事になった。
「ん?俺は…」
流石になっちゃんまではそんな風に思ってな…
「…言われてみれば、ヒナの言う通りかもな。」
『マジっすか!!?』
いや、おぉい!どんな展開だコレ、ちょっとなっちゃん!? お前、そんな真面目な顔でヒナの言う事にすんなり納得してんじゃねー…!これ以上可笑しな方向に話が進まないよう、どうにか2人の会話から俺と瞬の話を終わらせようとするが、そんな俺の行動にお構いなしで会話はどんどん発展していく。
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