星空-promise-

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修学旅行の話だとか4人で買い物に行った時だとか、文化祭の話だとか…そんなにエピソードが出て来る事事態驚きだが、その話を楽しそうに聞いている後輩達もどうかと思う。 事ある毎に「おー!!」だの「マジっすか!!」だの、流石運動部であるだけにリアクションもデカイ。…いや、お前ら、彼女がどうで…とかそういうのならまだ興味持つのも分かるが、男同士で仲良い話聞いても別に盛り上がる要素どこにもなくね? 何が面白いんだよ? なんて考えている間にも何故か心から楽しそうな顔で俺の側に寄って来る後輩。そして、 「先輩!性別がどうであれ互いに想いあっているのであれば、僕は良いと思いますよ!」 「…先輩、心から応援してます!!」 …………。一体、何をだ。 というかお前ら、何をもってそんな事を俺に言う。 俺を何だと思って… ふと、ヒナの方に目を向けると、ヒナは俺と目が合うや否やウィンク。その光景が今朝の母親と重なってしまって、俺は思わずため息をつく。ヒナのそのウィンクはの意味も分からないままに体育館に入って来たコーチの一声で部活が始まる。 時刻は9:05。体育館に来てからまだ10分しか経っていなかった事に内心驚いた。部活が始まるまで随分と長かったような気がする。 …今日は疲れるな。
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