第1章

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高二になってからは、大きなことが、三つあった。 田沼剛三と高倉米蔵の二人が、亡くなった。 そして、清美に五歳の時、道をつくった松山慶一郎との再会である。 高倉米蔵からの手紙に、未来はお前達、若い者にかかってる、気を引き締めて、裏世界に立ち向かってくれ 高倉米蔵のUSBには、重要なことが、書かれていた。 松山慶一郎ですら、どうにもならない大物についてである。 ちなみに松山慶一郎とは、曾祖父で元首相で日本の裏世界のドンと呼ばれている男である。 ただし、ドンと呼ばれるのは、表面上のことである。 裏ではもっと大物がいた。 それが、アダムを牛耳る男でもあるのだ。 清美達は、この男までたどり着かなければならないのだ。 田沼剛三は、最後の手紙に闇あるところに光りあり、それを忘れずどんな状況になっても、光りに向かってひた走れと書かれていた。 それから、二年の月日が流れた。 では、ここからは優斗の視点で 優斗は、東大を首席で合格し、細田元首相の孫娘の細田慶子と正式に婚約した。 細田慶子は、清美が俺の相手に選んだだけはあり、本当に可愛くて人形のようだった。 だが、性格は猪突猛進で厄介なことがあると、すぐに首を突っ込み、そして、誰からも慕われる人物で彼女は、運動神経抜群でまさにスターそのものだ。 彼女は、清美の性格に似ていた。 ちなみに俺の父は、官房長官になった。 もちろん、高島首相の力だ。 俺は、高島首相や細田元首相・そして、慶子の父とジックリ話し、俺は、三人に気に入られ、慶子の父は細田直道といって、世界にまたがる大企業の社長だった。 50歳で、社長の座に就任したやり手の人物だった。 俺は、細田社長を好きになった。 心から、尊敬した。 社長は、日本だけではなく、世界の未来を考えていた。 誰もが幸せになれる世の中を作るために、企業の本来あるべき姿を自分の手で取り戻す、それが、細田社長の考えだった。 光は必ずある。
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