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堺君。ワシが保証しよう。
清美は、素晴らしい男を選んだ。
これ以上ない人物だ。
だが、結婚する年に関しては望の仇ををお前が討ってからだ。
これは、ワシから向こうに言っておこう。
そうでなければ、恋愛に集中できなくなる。
そして、お前はその居心地の良さに辛い現実から逃げる」
清美は大笑いした。
「さすがお祖父様。わかってますね。
私が24と言ったのは、その時までに蹴りをつけるという意味です。
私と彼のゴールデンコンビに、ある人物とお祖父様達を味方につければできると確信しています。
ある人物を味方につけれるかが、私の勝負です。
私は、ある人物を味方につけるため、もうすでに動いています」
お祖父様は笑顔で
「だが、並大抵の話しではないぞ。
あれを、味方につけるのは至難の業だ。
だが、今の立場に君の正体が月島望の娘であるということまで知れば可能性はあるかな。
だが、それだけでは足りん。
はっきり言おう。たった六年では無理だ。
変装した状態でも構わないから、ワシに状況を逐一報告しなさい。
ワシは、全力で君の力になる」
「わかったよ。お祖父様」
清美は、お祖父様のホッペにキスした。
お祖父様は、清美を抱きしめた。
もちろん、私には何を言ってるのかわからなかったが、堺義弘刑事局長は、厳しい目で清美を見ていた。
私だけが、理解できていなかった。
堺義弘刑事局長は、この時から動き出した。
そう、巨悪に引導を渡すために。
優斗の視点に戻ると
優斗は、細田大輝元首相のパーティーにいきなり呼ばれた。
それも、ここは大物しか参加できない場所だった。
そこに、二人の美男美女のカップルが入ってくる。
栗岡豊と石坂理恵子の二人だった。
細田大輝自ら二人を紹介した。
二人は学校で見るのとは別格で御曹司と令嬢だった。
そして、政界関係者及び大企業の幹部に二人の顔は認知された。
そして、二人は優斗に対しても初対面として接した。
これは、栗岡陽二元首相の策だった。
政界関係者を、二人の味方にすることで、真の敵を叩くための下準備だった。
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