無題

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僕『(僕は元々、父が嫌いでは無かった)』 僕『(朝は普通に挨拶して、リビングにいるときは普通に会話して、出掛ける時はときどき欲しいものを買ってもらっていた。小四の頃野球の金属バッドを買ってもらった時は嬉しかった気がする。そんな普通の親子だった気がする)』 僕『(もし父を嫌うきっかけがあるとするなら、小六の頃のあの時だろう)』 僕『(その時僕は部屋でゲームをしていた。そこに父がやって来ていきなり屁をして帰ったのだ)』 僕『(その謎の行動に僕はムカついて父に殴りかかった。だが結果は返り討ちにあって僕は床に這いつくばって密かに泣いた)』 僕『(その時僕が父に感じたものは怒りだったり、屈辱だったり、恐怖だったり。まあ一言で言えば混乱だった)』 僕『(この日を境に僕は父が何を考えているのか解らなくなった。そしてよくわからないからこそ、すぐに恐怖の対象になった)』 僕『(僕は何か起きるとすぐ自分のせいにする傾向がある。だから自分でもおかしいと思うがアイツの歌声を聴くと何か自分が悪いことをしたという気分にもなって、最悪だ)』 僕『(その内僕は我慢できなくなって父から買ってもらった金属バッドで父を殺してしまうのだろうか。そうならない為にも何とかしたい)』
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