第1章

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もちろん、子どもはお互いに熱望している。 だが、それ故か。 月のモノがきたときの亜子の精神的負担はその都度大きく膨らんでいき、結果こうなったのではないだろうかと睨んでいる。 ”あんなにたくさんシたのに、またダメだった”と。 けれど、自分としては子作りとしてその行為に励んでいる訳でなく、夫婦の愛の確認というか…、とにかく動物的本能でサカついている訳ではないというのに。 それが彼女に通じないのは、いささか初めから飛ばし過ぎたからなのか…、それとも先日むりやり敢行した玩具が余程気に障ったのか…。 今や家長である俺の扱いは亜子にとって毛虫のような存在にまで落ちぶれていた。
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