王道転校生が来たので学校辞めたい

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SHR後。モジャモジャから逃げるように教室から出てきた俺と蓮は、これからの対策にと蓮から詳しい王道転校生についての情報を聞き出した。 その結果、分かったことは四つ。 1. 今回の王道転校生はウザ系という種類であり、目が合ったが最後、名前を聞き出し下の名前で呼ぶことで強制的に相手を友達認定する。 2. ウザ系王道転校生は自分が正解だと思っている節があり、他人の意見を聞き入れることが少ない。 普段騒がしいことも相まって、落ち着いた会話は不可能であると思われる。 3. 王道転校生は友人の少ない、もしくはいない人物(ぼっち)に好かれる傾向があり、これからも副会長の時のように数々の王道イベントが待ち受けている可能性が高い。 4. 王道転校生は族の元リーダーである事が多く、敵から身を隠す為に普段は現在のモジャモジャの様に変装をしている。変装を解いた素顔はかなりの美形。 「ってことは……つまり何か?俺は既にあいつの中では友達になってるわけ?」 「その通りwwwwww 本当にお疲れ様ですwwwww」 「うっせぇ死ね」 しかし予想以上にモジャモジャは厄介のようだ。俺の頼みも聞かず下の名前で呼んでくる時点でかなり面倒だとは思っていたが…………まじで殺してやろうかあの担任。 「でも本当にモジャモジャが王道なら、あいつ変装してんの?」 「モジャモジャwwww いいネーミングセンスだなおいwwwwww 見た目は完全に変装時の王道転校生と一致してるから、可能性は高いと思うぜ」 「ふーん……変装、ねぇ………。でもそんなの、最初の編入届で理事長にはバレてんじゃねえの?」 いくら金持ちで元族だからと言って、届けを誤魔化すような真似はしないはずだが。 「ああ、言い忘れてたな。王道転校生は理事長の甥なんだよ」 なんだ……ただのチートか。
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