王道転校生が来たので学校辞めたい

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「甥ぃ!?」 「そ、甥。でもまあ現実だし、何が設定と違っててもおかしくないからな。もっと遠い親戚かも知れねえし、下手すると理事長の息子ってこともありえなくはない。これもあくまで予想ってことだな」 ということは逆に言うと、モジャモジャが変装していることが確定したと同時に理事長の甥、もしくは親族である事も確定するということだ。 …………うん。 「やっぱり逃げよう」 「待て待て早まるなwww ここ三階だからwwww 落ちたら絶対死ぬからwwwwwwww」 全力で止められた。 ーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーー 「あっ、柳!探してたんだぞ!どこ行ってたんだよ!」 「お前には関係ない」 教室に戻ると速攻でモジャモジャに見つかった。そろーりと席に戻ろうとする蓮の腕を逃さないようにガシリと捕まえながら、モジャモジャの質問をさらりと躱す。 「それより友達作りはどうした?友達百人目指さないのか」 「いっぱい出来たぜ!えーっと、陸だろー?渚だろー?晴だろー?……ってなんで俺を無視して席に着いてるんだよ!」 いつの間にかモジャモジャの横を通り過ぎて席に着いていた俺に、友達作りの成果を発表していたモジャモジャが叫ぶ。 「もうすぐチャイム鳴るし。つーか友達ならここにも一人いるぞ」 「(ビクゥッ!)」 俺の言葉に肩をビクつかせる蓮。俺が見逃すとでも思ったのか?道連れにしてやる。 「そう言えばお前名前聞いてなかったよな!なんていうんだ?」 「田中太郎だ」 「嘘つくな。こいつは秋内蓮。蓮と呼んでやれ」 「おう!よろしくな蓮!」 「…………ハイ」 良かったなモジャモジャ。今が何人目かは知らんが、友達がまた一人増えたじゃないか。 ん?蓮?そんなの知らん。
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