王道転校生が来たので学校辞めたい

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そうして、半強制的にモジャモジャ達と昼食を共にすることになったのだが……… 「はい水瀬、あーん」 「あーん」 「水瀬、これも食え」 「あーん」 視界がキモすぎて飯が喉を通らないです。何なの?なんで男同士であーんとかしちゃってんの? さっきから蓮は隣でハァハァハァハァうるせえし。風宮君はまだまともな方だと思っていたのに……やっぱりまともなのは俺だけか。 「畜生……なんで俺はカメラを持って来なかったんだぁぁぁぁぁぁ!!こんな目の前に萌えが広がっているというのに!」 「蓮、もっと近くで見たいだろ?席代わってやるよ」 「近過ぎるのは嫌だからお断りします」 「チッ」 いい案だと思ったのにあっさり却下された。隣が魔境過ぎて死にそうです、誰か助けて。 『『『キャアアアアアアアアア!!!!』』』 ライフを極限まで削られげっそりとしている俺にトドメを刺すかのように、チワワ達の歓声が食堂中に響く。 風宮君と狗鳴君もモジャモジャにあーんさせる手を止めて、騒ぎの的に視線を向けた。 「生徒会、だね」 「チッ……うるせぇな」 風宮君の顔はいつも通り涼しげな笑顔だが、狗鳴君は眉を顰めて鬱陶しそうに生徒会御一行を睨んでいる。 「あ、やべぇ……」 「どうした蓮?」 生徒会を見た蓮の顔が、ふと死人のように真っ青になる。不思議に思い声を掛けると、蓮は俺の腕を掴み慌てたように立ち上がった。 「柳!狭山から離れるぞ!早く!」 「はぁ?お前、いきなり何をーーーーー」 戸惑う俺の声は、後方から放たれた別の声に掻き消された。 「水瀬!会いたかったです!」
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