王道転校生が来たので学校辞めたい

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振り返ると、満面の笑みを浮かべた副会長がモジャモジャ目掛けて走ってきているのが見えた。 「あっ!」 しかしモジャモジャまであと数歩というところで何故か躓いた副会長は、顔面からダイブするように華麗に転倒した。 『キャー!副会長様!?』 『あのマリモ稲葉様に何てことを!』 『副会長様!大丈夫ですか!?おのれマリモ……許せない!』 どういうわけか、チワワ達の怒りの矛先がモジャモジャに向いている。 そして矛先を向けられたモジャモジャといえば、目の前で倒れ伏す副会長にただオロオロしていた。 まあそりゃそうだよな。突然現れたかと思いきや、目の前で派手に転けるんだもん。誰だってオロオロするわ。 「水瀬……会いたかったです」 そう言ってむっくりと起き上がる副会長。……この惨状をどうやって言い訳するつもりなんだ? 「お、おう!俺も会いたかったぞ!ただその……大丈夫か?」 「大丈夫?何のことですか?」 けろっとした顔で言う副会長。こいつ……無かったことにする気だ! 「心配されるようなことは何もありませんでした。そうですよね?水瀬」 「え?お、おう!涙がそう言うならそうなんだろうな!」 そしてモジャモジャもあっさり流されてるし!馬鹿だろお前!目の前で副会長転けてるの見てたじゃん! どんだけタフネスなんだよ副会長……。
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