7. 新しい任務

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数日後の午後、達也は池袋支局長の呼び出しを受けた。 席を立つ達也に、富田は冷ややかな薄ら笑いを投げかける。 あれから富田とは、業務上最低限の会話しかしていない。 おそらく上長に、命令無視の件に関して、尾ひれを付けて報告しているのだろう。 以前、会社で人事部に呼び出された時と同様の、嫌な予感が頭をよぎる。 ノックして部屋に入ると、支局長と直属の部長が厳しい顔をしてソファに座っていた。 二人とも60代の天下り組だ。 敬礼をして様子を伺う。どうやらソファには座らせてもらえないらしい。 部長がいきなり本題に入った。 「神条君。数日前、君のところに骨が届いたね」 「はい」 「誰から届いた?」 「わかりません」 「わからないはずないだろう。心当たりがあるはずだ」 「それが……、見当もつかないのです。誰の骨か分かったのですか?」 「質問しているのは私だ。余計なことを聞くな」 「すみません」 部長は支局長の方に振りかえり、何やら耳打ちする。 どうやら、呼び出された理由は骨の件らしい。 支局長が、ゆっくりと口を開く。 「労働局の仕事は慣れたかね」 「はい」 「そうか、それは残念だ。君の働きには期待していたのだが、来週から保安局へ異動してもらう」
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