7. 新しい任務

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達也は、派手なLEDディスプレーや街路灯の光に包まれた池袋の繁華街を通り、駅へと向かっていた。 「達也?」 ふいに、後ろから呼びかける声が聞こえる。 懐かしい声だ。 何度、その声を思い出しただろう。 振り返ると、愛美が驚いたような顔で立っていた。 自慢のロングヘヤーはショートに、グロスの入った派手なリップはナチュラルカラーへと変わっているが、確かに愛美だ。 「……愛美」 思わず声が詰まった。 「びっくりした。どうしてた?」 「愛美こそ。何度も連絡したんだぞ」 「ごめん。私もいろいろあってさ」 愛美は歩道の街路柵に腰を掛け、足を伸ばした。ショートパンツから伸びる長く白い足が眩しい。 「いろいろって……」 「達也は今、何してるの?」 「……まあ、なんとかやっている」 局員は所属や職務内容を口外できないのだ。そもそも、労働者再生機構で働いていることなど、愛美に知られたくなかった。 「ふうん。職見つかったんだ、良かったね。再生されちゃったかと思って心配してたんだよ」 笑みを浮かべながら首を傾げるしぐさは、昔のままだった。 思わず、これまでの辛い体験の数々を話したい衝動に駆られた。全てを吐き出して愛美の体に包まれたい。 ……しかし、それはできない。
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